2021年7月某日、ジル520にオールシーズンタイヤのアジリス クロスクライメートを履かせました。
オールシーズンタイヤは日本ではあまり馴染みがないかと思いますが、夏の路面から冬の軽微の雪道まで走れるタイヤのこと。
これ、キャンピングカーにはピッタリなんです。
2022/10にクロスクライメート キャンピングが発売されました。
詳細はこちら。
キャンピングカーで雪道を走れるのか?
キャンピングカーのベース車両は、大抵四駆がラインナップされているので、雪道も走れます。
ハイエースとか、ダイナ(カムロードのベース)、雪国の営業車としてたくさん走っています。
二駆でもスタッドレスタイヤを履けば高速道路や除雪された国道は難なく走ることができますが、後輪駆動となるので雪道は苦手です。
キャンピングカーにオールシーズンタイヤがおすすめの理由〜リスクを限定した低コスト〜
例えば営業車や通勤、日常生活で使う車であれば、稼働を止められませんので雪が降る可能性がある限りはスタッドレスに交換すべきです。
ただ、キャンピングカーは趣味の乗り物。
「冬に雪が降る地域には行かない」という選択ができます。
ただ、出先で雪が降るリスクは常にあります。究極を言えば、沖縄以外は雪が降る可能性はあるわけです。
私はウインタースポーツはしないのですが、「旅に行けなくなる」リスクを考え、従来は季節ごとにノーマルタイヤとスタッドレスタイヤを履き替えてきました。
ただ、別にタイヤを用意する費用が7万円ほどと、季節ごとのタイヤ交換費用1万円と、決して安くないコストが掛かっていました。
そんな私のような「万一の場合」の備えであれば、オールシーズンでも問題ないと考えます。
大雪予報がある場合は流石に旅に行けませんが、出先で少量の雪降られるくらいでは問題なし。
大雪になっていくと予報されていても、スノーフレークマークがついていれば、冬タイヤ規制にも適合するので、高速で帰ればいいだけです。
魅力はなんといっても交換費用が不要なこと。
キャンピングカーは2-3年でタイヤ交換が必要なのですが、スタッドレスがなくなるだけで7万円と3年で5回入れ替えすると5万円、合計12万円、年にすると4万円が浮く計算になります。
交換に行く手間や保管費用(我が家はガレージに入れているのでただですが)を考えると、メリットはもっと大きいです。
オールシーズンタイヤのデメリット
オールシーズンタイヤは特に氷結路には弱いです。
スタッドレスタイヤはゴムの柔らかさやタイヤパターンを雪や氷用に振っているわけですが、オールシーズンは夏の使用も考慮しているので、特に氷には弱いです。
ですので、雪国にお住まいの方や、ウインタースポーツをされる方にはスタッドレスをお勧めします。
カムロード(ジル)のオールシーズンタイヤ選択肢
これが、ほぼありません。
TY285というタイヤがあるのですが、スノーフレークマークはないです。
ということは、冬用タイヤ規制だと走れないと言うこと。
普通のタイヤよりは悪路に強いようですが、これでは私の目的には合致しません。
カムロードにつけられるオールシーズンタイヤはもう一つあり、それが私が装着したアジリス クロスクライメートなのです。
※2022年10月追記
2022年にクロスクライメート キャンピングが発売。
キャンピングカーのオールシーズンタイヤの決定版となります。
アジリス クロスクライメートとは?
2019年よりミシュランが日本でも展開しているクロスクライメートシリーズ。
「雪でも走れる夏タイヤ」と言う謳い文句で好評だと言います。
日本では乗用車用しか設定がないですが、海外では商用車用としてアジリス クロスクライメートが設定されています。
アジリスはキャンピングカー乗りの間では人気のタイヤ。
数年前に登場したアジリス キャンピングは多くのキャンピングカーに装着されています。
私は以前アジリスを使用しており、柔らかな乗り心地と確実な走行性能で気に入っていました。
実績のあるアジリスと、新生クロスクライメートの組み合わせ。
日本でブログに書いている人はほぼいませんので実力は未知数。
ただ、選択肢はこれしかありませんので、私が試してみることにした次第です。
アジリス クロスクライメート入手法
日本で正規に販売されているタイヤではないので、カタログにはありません。
タイヤ屋さんが輸入しているものだけですね。
※2022/10追記
ついに日本のミシュランがクロスクライメート キャンピングの取り扱いを開始。
従来は正規輸入でなかったので入手しづらく、パンクしたら交換するタイヤがない状態でしたが、これで安心です。
おすすめは通販で買って、タイヤ屋さんに持ち込み交換をお願いすると言う形。
通販だと最安値で買えるので、お得です。
私は、川越の相広タイヤさんで交換しています。
持ち込みであっても嫌な顔一つせず、バランス取り含めてきちんと作業をしてくれるので、リピートしています。
舗装路での第一印象
まだそれほど走行できていませんが、第一印象のインプレッションです。
スタッドレスと比較すると、安心感は段違い。速度を上げると不安だったハンドルが、意思を持って真っ直ぐ向くような感じでビシッと走ります。
前回ノーマルタイヤは普通のアジリスを使っていましたが、それに比べると硬い感じがしますね。タイヤパターンのせいですかね。
走りはじめでは路面ザラザラを拾う感じですが、40km/hを超えると気にならなくなります。
タイヤ幅(設置面積)も普通のアジリスよりありそうですね。
高速で走るのが楽しみです。
5000km走ってみて〜安心してどこでもいける〜
タイヤ交換して3ヶ月。
北海道、長野、山梨、静岡など、5000kmほど走りました。
第一印象の時に感じた安心感は健在で、高速道路でもふらつかずにしっかり走ってくれます。
この部分はノーマルタイヤ並み、スタッドレスとは雲泥の差と言えるでしょう。
運転するのが楽になりました。
また、北海道の荒れた道や砂利道など、悪条件の中でも、タイヤのサイドウォール(側面)が強化されていて、タイヤパターン(設置面の模様)もしっかりしているので、パンク等の心配をすることなく、安心して走れました。
キャンプ場は悪路が多いので、この部分は大きなアドバンテージだと思います。
シャーベット状の雪道を走ってみた
2022年2月。
待望の?雪道を走りました。
伊豆の山間部の山道。
チェーン規制がある中、なかなか現れなかった雪道でしたが、奥深くでついに顔を出しました。
シャーベット状のそれほど深くない雪でしたが、勾配もあってなかなか緊張の時間。
ただ、溝が深くて薄い雪であればがっちり路面を掴んでくれますし、雪に乗った状態でもあまり不安はなし。
本格的な雪道は不安ですが、高速道路で遠出をしている時の雪など、突発的な雪には対応できそうだと思いました。
1年間の総括
2022年7月で1年経過しましたが、満足度は非常に高いです。
スタッドレスを年中使用すると言う選択肢もありますが、夏の路面での安心感は段違い。
サマータイヤ並みかそれ以上のしっかり感のある走りで、長距離ドライブも楽になります。
そして、いつ雪が降っても大丈夫だと言う安心感。
無理は禁物でありますが、出先での雪路面についてはカバーできます。
「雪が降るかもしれない?」天気予報の中、出かけられるか出かけられないかの差は大きい!
正規販売が開始になりましたので、来年のタイヤ交換は、クロスクライメート キャンピングで決まりです。
難点はロードノイズ(騒音)と入手性
不満は多くないこのタイヤですが、難点もあります。
一つは、ロードノイズ(騒音)。
私のカムロード(ジル520)はディーゼルですので、エンジン音が大きくて普段は気にならないのですが、窓を開けて走るとタイヤの音が結構聞こえます。
これは、しっかりしたブロックのタイヤである故の宿命というか、頑丈さと引き換えに失ったものです。
もう一つは入手性。
アジリスクロスクライメートは、日本で正規に販売されているわけではなく、一つの販売店でしか売っていません。
買えないのはまだいいのですが、パンク等が発生した際に替えのタイヤがないのは困りますね。
2022年10月:クロスクライメート キャンピング発売
こちらの記事で詳しく書きましたが、2022年10月にクロスクライメート キャンピングが発売されました。
円安の影響で価格設定は高めですが、正規でいつでも買えるようになったのは嬉しい。
交換コストも考えると、おすすめの選択肢となります。
まとめ
肝心なのは雪道ですが、今は夏。
冬になったら追記します。
まとめ
キャンピングカー唯一のオールシーズンタイヤ、アジリス クロスクライメートの装着レポートでした。
夏路面での印象は良好。
スタッドレスよりもしっかりとした走りで、満足度は高いです。
また、雪でも走れることが確認できました。
タイヤを2セット持つ必要はないですし、交換コストも安くなります。
正規で買えるようになった今、おすすめ度はさらにアップ。
冬に雪メインで走らない方には最善の選択肢となります。
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