キャンピングカー乗り共通の悩みは電源不足。
冬場はともかく、夏場にエアコンをガンガン使うと、キャンピングカーのサブバッテリーでは電源が持ちません。
電力を補うためにポータブル電源を買った訳ですが、どうやってキャンピングカーに供給するかが課題。
その辺りを一挙に解決する快適化、「車内に外部電源を追加」です。
キャンピングカーの電源〜ディープサイクルかリチウムか〜
多くのキャンピングカーにはディーブサイクルバッテリーが搭載されています。
ディープサイクルバッテリーは、少量の電気を長時間放出するのが得意。
ただ、満充電に近い状態で使うことを想定した作りになっているので、空っぽまでは使えません。頻繁に空近くまで使うと劣化します。
また、一気に大容量を使う使い方、例えば電子レンジなどを使うと傷みます(=劣化が早くなります)。
一方最近流行りはリチウムイオンバッテリー。
携帯やパソコンでも使われており、軽量大容量。最後まで使えるなど利点があります。
難点は現状高いこととと、安全性。
ディープサイクル装着車を改造しようとしても、ほとんど業者はありませんし、自作をするのが一番の近道ですが、火災等の事故になることもあるようです。
ポータブル電源で「補う」という選択
ディープサイクルでは不満。でもリチウム化は怖い。
そういう人にお勧めなのがポータブル電源を併用すること。
ポータブル電源自体は製品として大量生産されているものなので、安全性はある程度は担保されています。
知識のない人の自作リチウム化よりは安全です。
また、キャンピングカーをオリジナル状態のまま追加できるので、保証の対象外になる心配もありません。
エアコンを使うのであれば、ここにあげている機種を選ぶといいと思います。
私のおすすめはJackery1500です。デザインがいいですし、容量も十分。
値段もちゃんと調べてセールのタイミングで買えば、驚くほど安く買えます。
キャンピングカーと、どう繋ぐ?
ポータブル電源を買いました。
さて、キャンピングカーとどう繋ぎましょう?
やり方は二つ。
■大容量の家電に直接繋ぐ
一番電気を食うのがエアコンですので、エアコンのコンセントを直接ポータブル電源に挿してしまいましょう。
エアコンは上の方、ポータブル電源は下のほうにあるので、長いコードが必要になる、すなわちちょっと鬱陶しいですが、これが一番簡便です。
大体バッテリー近くまでコンセントが来ているので、そこで繋ぐと割とスマートです。ただ、ポータブル電源のバッテリーが切れるとエアコンも切れます。
■外部電源に繋ぐ
もう一つは、外部電源に繋ぐこと。
外部電源のコンセントはボディに付いているので、ポータブル電源を外に置くか。
もしくはコードを中まで持ってくるか。
外にポータブル電源を置くと盗難や雨のリスクがありますし、外部電源のコードを中まで持って来るのも、ちょっと変です。
キャンピングカー車内に外部電源追加工事
先程の選択肢、直接繋ぐとポータブル電源のバッテリー切れで接続する電化製品の電源も切れます。当たり前ですね。
ということは、夜中にエアコンが切れます。バッテリーの追加というよりも置き換えというイメージですね。
外部電源は、ちょっと普段使いはしにくそう。
その両方のいいところどりが、キャンピングカー車内への外部電源追加工事です。
外部電源を車内に追加し、そこにポータブル電源を接続します。
二つある外部電源のうち優先されるのは外の外部電源です。次が中の内部電源。
キャンピングカーは、外の外部電源→中の外部電源→サブバッテリー、の順に電気を使っていきます。
電源が切れた場合は、ポータブル電源からサブバッテリーに素早く切り替わるので、エアコンはついたまま。
ポータブル電源分の容量がサブバッテリーに追加された形になるのです。
もう一点、これは外部電源の機能ですので、普通に接続すると
ポータブル電源→サブバッテリーへの充電→車内に供給
という流れになってしまいます。
サブバッテリーへの充電はロスになりますので、通常は切っておきたい。
そこで、サブバッテリーへの充電をオンオフするスイッチをつけました。
本当の外部電源から充電するとき以外はオフにして、ポータブル電源からサブバッテリーには行かないようにしています。
ジル520のコンセント取り付け位置
リクエストがありましたので、ジル520の車内の外部電源コンセントの取り付け位置をご紹介します。
写真は後部から写した絵です。セカンドシートの入り口側には棚が取り付けてあり、その下に普通のコンセントが2つ設置してあります。
こちらでポータブル電源の充電をすることができます。
今回追加した外部電源の機能を持つコンセントは、その下の白いコンセントです。
このコンセントに、両側がプラグになっている(差し込む方)になっているコードを繋ぎ、ポータブル電源と繋ぐ仕組みです。
使い勝手は→バッテリーが増えた感じで最高
使い勝手は最高。
そもそも、Jackery1500が満タンであれば、かなりの時間エアコンが動きます。
また、走行中に車内のコンセントから充電をすれば、3-4時間で満タンになります。
数日キャンプ場に滞在する以外の移動しながらの旅であれば、エアコンの心配はほぼなくなります。
費用
工事については専門知識が必要ですので、キャンピングカーのお店にご相談ください。
費用はお店によって異なると思いますが、2-3万円ではできないと思います。
ただ、業者に丸投げでリチウム化すると50万円くらいかかりますので、それよりは安いですし、ポータブル電源ですから買い替えが容易なところは魅力的です。
まとめ
キャンピングカー車内に外部電源追加、いかがでしたでしょうか?
リーズナブルで安全、大改造なしでキャンピングカーの電源事情を改善するには、いい選択だと思います。
エアコンがついていても我慢するのは面白くないですからね。
電源強化して、快適なキャンピングカーライフを送りましょう。
コメント
コメント一覧 (20件)
新型コルドバンクス納入待ちのBevoと申します。
エアコン使用必須なので電源強化の方策をあれこれ考え、ポタ電(EF Delta Pro)を注文済みです。Happyさんのポタ電快適化(車内に外部電源口追加)は、正に私が考えていた事で、我が意を得たりで嬉しいのですが、サブバッテリー充電のオンオフスイッチというのは、どこにつけられているのでしょうか。私もポタ電を外部電源として使う時にサブバッテリー充電は避けたいのでの、リレーをかませる等を考えていたところです。参考にさせて頂ければ有難いです。宜しくお願い致します。
Bevoさん、コメントありがとうございます。
サブバッテリー充電のオンオフスイッチは、「キャンピングカー車内に外部電源追加工事」の段ので省エネコンセントをつけた場所になります。
標準の状態ではただのコンセントがついていて、コンセントの抜き差しでサブバッテリーに繋がるのですが(コンセント抜けていたらサブバッテリーは充電されない)、抜き差しは面倒だったので省エネコンセントをつけたということです。
説明、わかりますでしょうか?
車内の外部電源口追加は、お店によって対応違うと思うので、相談してみてくださいませ。
すごく便利ですよ!
Happyさん
ご説明有難うございます。追加した車内の外部電源充電口コンセントに省エネコンセントをつけた、という事でしょうか。写真(つけた感じはこんなです)では、ちょっと写真が暗くて分かり辛かったのですが、どこか他の場所の様に見えましたものですから。
やっぱり画像がわかりにくいですね。
画像のコンセントは標準でついており、元々の(外からの)外部電源のコンセントを繋ぐコンセントで、ジル520ではセカンドシート下にインバータ等と一緒に入っています。
これを繋げばサブバッテリーに充電され、抜けばサブバッテリーを経由せずに車内に電源が供給されると聞きました。
そこに省エネコンセントを噛ませることで、抜き差しではなくオンオフで切り替えができるようにしたというわけです。
Happyさん
ご説明良く分かりました。
スイッチをシート下の足元外側に持って来れれば、電装スペースを開け閉めしなくても済みそうですね。納車後に研究してみようと思います。有難うございました。
はじめまして。ハイエースのバンコン納車待ちの者です。
記事参考にさせていただきました。
自分の車もディープサイクルバッテリー×2に対し家庭用エアコンを取り付け、通常は外部電源からの供給でキャンプ場の電源サイトや自宅ガレージで活用しようと考えています。
しかしながら、やはり道の駅などの車中泊の頻度も圧倒的に多いことから「せめて一晩だけでも」、「外部電源取り込み口を車内に追加」+「大容量ポータブル電源」を考えました。
ディーラと相談したところ快諾していただき部品・工賃で7万円の提示(もともと外からの外部電源取り込みは標準である前提)を受けました。
回路的に外からの外部電源取り込みと車内の外部電源取り込みにリレーをつけて優先度を決めてサブバッテリーに充電するというものと認識していますが、なぜそこまで高くなるのか?と疑問でした。Bevoさんの記事でも2~3万では収まらないとありましたが、どの辺で金額がかさむのかご教授いただけますでしょうか。
まっつんさん、ご質問ありがとうございます。
どの辺で工賃が嵩むのかは、私も作業ができるわけではないのでわからないのですが、私がバンテックに依頼した際は4時間近くかかって取り付けていました。
今はノウハウが溜まって、もう少し早くなるとは思いますが、ポン付けの簡単な作業ではなさそうです。
また、リレーの部品代も数千円ではないそうです。
7万円はちょっと高いなぁと思いますが、工賃とディーラーにお願いする安心代(保証が明確にあるわけではないですが、不具合があれば対応してくれるでしょう)、部品代を考慮すると、5万円であれば許容範囲かなとは思います。
まっつんさんのバンコンがどうなっているかはわからないですが、私のジルの場合はエアコン→車体のコンセント→インバーターのコンセントという流れで電源をとっています。
外部電源取り込み口の追加前は、インバーターに刺さっているエアコンのプラグをポータブル電源に挿していました。
一番のネックはエアコン、電気ポット、電子レンジですので、そこに繋がるプラグをインバーターでなく、ポータブル電源に繋げることで、ポータブル電源でエアコン等を動かすことができます。
夏でもJackery1500であれば、6時間は電源供給できます。(Jackery、今日はお買い得ですので記事ご覧ください)
後から工事ができる箇所だと思うので、まずはこの簡易的な方法で運用してみるのも手だと思います。
また、ご不明点あれば、いつでもコメントください。
追加で質問させてください。ポータブル電源への充電は車内の既設のコンセントからということですが、これはサブバッテリー経由での充電になるのでしょうか?ディープサイクルバッテリーからポータブル電源充電のような大電流を流すとディープサイクルバッテリーの劣化が心配で。
充電は自宅でする前提で自宅停車時に、
自宅コンセント→外部電源取り込み口→既設の車内コンセント→ポータブル電源
といった経路でしょうか。(ポータブル電源を持って帰ればいいのですが、自分の購入したポタ電は27kgもあるもので。。。)
車内取り込み口→サブバッテリーへの給電へのスイッチを付けたとのことでそこを切ることでダイレクトに既設の車内コンセントに給電できるようにしているということですよね?
回答させていただきますね
■ポータブル電源の充電はサブバッテリー経由か?
これはYesです。
ポータブル電源を充電される際は必ずエンジンONの状態で行ってください。
劣化については、
・ディープサイクルはパススルー充電に強い
・ポータブル電源の充電はエアコンや電子レンジと比較して低電力
・エンジンをかけることで、負荷減になる
ので、問題は少ないと考えています。
バンテック京都さんで充電負荷を実験されているので、参考になるかと思います。
https://www.vantech.co.jp/kyoto/7038.html
急速充電タイプより、Jackeryのような普通の速度で充電するものの方がベターでしょう。
ちなみに、シガーソケットでも充電可能ですが、結構遅いです。。。
■車内取り込み口→サブバッテリーへの給電へのスイッチについて
ご理解いただいている通りであっています。
スイッチをつけることで、ダイレクトに100Vコンセントに供給されるか、サブバッテリー経由かを分けています。
うちのジルはサブバッテリーが弱りすぎて、12VのFFヒーターも夜に止まるので、冬場はサブバッテリー経由にしています。。。
ご教授ありがとうございます!
今週、ビルダーさんと電装系の打ち合わせするのでとても参考になりました。
はじめまして。
昨年の秋にハイエースのバンコン納車になった者です。
車内外部充電増設に7万円を提示されていることなので、少し驚きました。
私の場合は、追加工事ではなかったためか部品代として1万円程請求されたのみでした。皆様と同じように車内外部充電よりも外部充電が優先される様にリレーが組まれています。7万円もどこでかかるのだろう?というのが本音です。
また、私の場合はEFDeltaを使っていますが、ソーラーのMPPTコントローラーの12VoutputとEFDeltaを接続して、ソーラー発電が130Wを超えている時か外部充電接続時にスマホアプリからMPPTコントローラーのoutputのon/offを切り替えて、充電のon/offを行っています。そうすると130W程度のゆっくりとした充電が可能です。(EFDeltaは100V入力だと1200Wでしか充電できません)
EFDeltaから車内で100Vを使用するときは、サブバッテリーの充電をしたくないのでバッテリーチャージャーへの100V入力ケーブルにPanasonicのまごの手スイッチWH2913BPKを挟んで手元でon/off切替しています。
同じようなことを考えている方々を発見して嬉しくて投稿させていただいちゃいました。
とおるさん、コメントありがとうございます。
部品代は、私のジルの場合も1万円台のようでした。
作業そのものは3時間ほどかかりましたので、工賃と技術料でそれなりにかかることは理解できましたが、7万円は割高に見えますね。
この辺りは、自分でできない以上は言い値に近いことになってしまうので、仕方がないのかもしれません。
充電、結構細かい制御をされていますね。
私は無心で100Vでやってしまっていました。
今はサブバッテリーをリチウムにして、そちら中心に運用しているので、考えながらやる必要がありそうですね。
出力の考え方は全く一緒ですね。
バンテックさんに取り付けていただいた時はサブバッテリー経由の切り替えがデフォルト。
コンセントの抜き差しで切り離せるようになっていましたが、スイッチをつけることで簡単に切り替えられるようにしています。
結局、サブバッテリーに充電するケースはほとんどないですね。効率悪いので。
また、他の記事も見ていってくださいね。
コメントありがとうございました。
はじめまして。
キャンピングカー乗り換えで、現在コルドバンクス納車待ちの者(千葉在住)です。
ポータブル電源の活用を検討しており、たまたま記事に辿りつきました。
こちらの構成がボンヤリと考えていたイメージが、明確に具体化されておりましたので、非常に参考になりました。一言お礼をとコメントさせていただきます。
また、何かしらで機会がありましたら、どうぞよろしくお願いいたします。
あつみさん、はじめまして。
コメントいただきありがとうございます。
本記事、結構アクセス数あるのですが、感想をいただくことは殆どありませんので、
読んでいただいてのご感想を頂けて嬉しいです。
コルドバンクス楽しみですね!
使いやすいレイアウトですし、収納も多いので、きっと楽しい旅ができると思います。
(ブログ等で、納車されたご感想を書くことがあれば、見に行きたいです)
本ブログ、このようなお役立ち記事のほか、キャンピングカー旅に関する記事も多数投稿しておりますので、また訪問してくださいね。
今後とも、よろしくお願いいたします。
早々にご返信いたただきありがとうございます。(特段通知等が無かったので分かりませんでした)
当方ブログ等は行っておりませんので、コメント等にて状況を連携させていただければと思います。
当該記事は、ポータブル電源の活用を検討している人にとって非常に良い情報なので一定数のアクセスがあることは理解できます。
他記事も楽しく読ませていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。
あつみさん、ご返信ありがとうございます。
ブログ等はやってらっしゃらないのですね。
またどこかで、コルドバンクスや旅のお話伺える機会があれば嬉しいです。
また、ご訪問、コメントくださると嬉しいです。
先日はコミュニケーションさせていただきありがとうございました。
その後、コルドバンクスも納車され楽しいキャンピングカーライフ&快適化を進めております。
今回のご連絡は、重い腰を上げてブログを始めてましたので、ご挨拶を含めコメントさせていただきました。なお、ポータブル電源の活用ですが同様にリチウム化(レノジー200ah)を行いました結果、以降、稼働なしの状況(いざという時の安心用補助バッテリー)です。
では、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
サイトのURL間違っておりましたので訂正いたします。
初めましてポタ電の活用参考にさせていただきました。私は車体の外部充電(商用100V)がバンテック標準の未来社製充電器に入る入力端子にポタ電の100Vを割り込ませる形で接続しています。ポタ電接続時はサブバッテリーへの充電は効率が悪いのでバンテック標準の未来社製充電器のスイッチをOFFにしてサブバッテリー充電しない状態で使用しています。もちろんスイッチOFFでも走行充電できます。RVパークや自宅で商用電源100V使用可能の時はスイッチONです。ですから基本インバーターの使用は走行中のエアコンやテレビ鑑賞時か走行中のポタ電充電しか使用していません。次回はポタ電と車体外部充電がバッティングしないように外部充電端子優先になるようにしようと思います。
バンクスさん、ご訪問いただきありがとうございます。
バンクスさんの方法、いいですね!
使い勝手は変わらないのだと思います。
本当は、バンテック純正のリチウム改造プログラムのようなものが出ればいいんですがね。。。