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バンテック車にリチウム搭載!EcoFlowシステム解説&他社製品比較

当サイトには広告が含まれますが、筆者独自の視点で作成している内容には影響を与えていません。

キャンピングカーのサブバッテリーのリチウム化が止まりません。

価格面、安全性の課題があり、中小メーカーから搭載が始まったキャンピングカーのリチウム化。
大手メーカーではナッツが先行して導入を進めました。

バンテックは長らく検討中の時間がありましたが、2023年春にようやく発表となりました。

内容は、2022年の東京キャンピングカーショーで展示されていたEcoFlowとのまさかのコラボレーション。

EcoFlowはポータブル電源の分野ではかなり実績のあるメーカーですので、安心ん感は高いといえそうです。

この記事では、EcoFlowシステムを搭載したバンテック車のリチウムについて、比較をまじえて解説していきます。

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目次

バンテック車に搭載されるEcoFlowシステムとは

東京キャンピングカーショーで出展されたEcoFlow搭載のバンテック車

今回採用されたのはEcoFlowのシステム。
2022年の東京キャンピングカーショーで出展され、多くの話題を呼びました。

従来、鉛のディープサイクルバッテリーをリチウムに置き換える場合、電気についての専門知識と部品集めが必要でした。

EcoFlowが開発したモジュールのシステムは、全ての部品がキット化されています。
それゆえに、比較的簡単に取り付けることが可能になりました。

バンテックのリチウムイオンバッテリー搭載車の価格

バンテックのリチウム搭載車両は、ジルシリーズとコルドシリーズ全車。
ベース車比較で77万円高となります。

ジルリチウム
2WD¥11,690,000¥10,920,000
4WD¥11,870,000¥11,100,000
ジル520リチウム
2WD¥11,780,000¥11,010,000
4WD¥11,960,000¥11,190,000
ジルノーブルリチウム
2WD¥12,020,000¥11,250,000
4WD¥12,200,000¥11,430,000
コルドリーブス
コルドバンクス
リチウム
2WD¥9,920,000¥9,150,000
4WD¥10,100,000¥9,330,000

バンテック車に採用されたEcoFlowの4kWhシステム

資料を見たところ、バンテック車にはEcoFlowの4kWhシステムが搭載されています。
ここからは、その詳細をご紹介します。

【システム構成】(バンテックプレスリリースより)
EcoFlow パワーハブ
EcoFlow パワーシステム専⽤ 2kWh LPF バッテリー 2 個
EcoFlow パワーシステム専⽤タッチパネル
EcoFlow パワーシステム専⽤スマート分電盤

システム構成を見ると、EcoFlowパワーシステムの4kWhコンプリートキットそのものです。

スペックは以下の通り。

蓄電容量4,000Wh
定格出力/ピーク出力3,000W/6,000W
オルタネーター充電入力80A(1,000W以上)
価格ベース車+77万円

EcoFlowパワーシステム概要

EcoFlowパワーシステム

外販されているEcoFlowパワーシステムのバッテリー容量は5種類。
使われるリチウムイオンバッテリーは2kWhと5kWhの2種類。
各バッテリーの倍数の容量がパッケージとして用意されます。

仕様と価格は以下の通りです。

【仕様】
①スターターキット:パワーハブ + バッテリー + ケーブル
②セミコンプリートキット:①に加え、スマート分電盤 + 固定用バンド
③コンプリートキット:②に加え、専用タッチパネルモニター

容量①スターター②セミコンプリート③コンプリート
2kWh¥572,000¥638,000¥693,000
4kWh¥792,000¥880,000¥924,000
5kWh¥858,000¥935,000¥979,000
10kWh¥1,375,000¥1,452,000¥1,507,000
15kWh¥1,903,000¥1,980,000¥2,035,000
EcoFlowパワーシステムの価格(税込)

基本的には、②セミコンプリートの内容が必要になります。(スマホでモニターは代用できそう)。

このうち、コスト含めてキャンピングカーの搭載に向くのは、4kWhまで。
5kWhについては、4kWhとコストは近くお得に見えますが、バッテリーが一個になり大型化。
設置場所があれば5kWhでもいいかもしれませんが、4kWhの方が汎用性が高いと言えます。

こちらのサイトで適切な仕様がわかるシミュレーションができます。
結構面白いので、一度やってみてください。

EcoFlowコンプリートキット後付けとの比較

・現在乗っているキャンピングカーに装着できる
・好きな容量を選べる

・新車で買う場合は価格が高くなり、メリットがない

バンテックの車両に搭載されるリチウムのシステムと、EcoFlowコンプリートキットは基本的に同じものです。
(※詳細がキャンピングショーで確認でき次第、修正する可能性あります)

したがって、異なるのは価格のみとなります。

バンテックEcoFlow
¥770,000¥924,000

比較すると、バンテックの方が大幅に安く見えます。
しかし、ディープサイクルバッテリーのコスト分が減っているので、当然と言えます。

ディープサイクルバッテリーの価格は、過去のバンテックのオプション価格を参照すると以下の通りです。

トリプルサブバッテリー:¥82,500
インバーター:¥160,600

そう、EcoFlowのシステム搭載で不要になった鉛バッテリーの部品を取り除き、工賃を入れればちょうど価格が合います。

保証を考慮すると、バンテックで新車を買うのであれば、今回のリチウム搭載車を選ぶのがベストとなります。

また、鉛バッテリー搭載車を買い、後でEcoFlowのシステムに乗り換えるのは無駄といえます。
高くなるので。

容量を選べるメリットはありますが、コストと設置場所を考慮すると4kWhがベストバランスです。

後でシステムを変更するのであれば、30%以上安く設置できるMoving Baseなどをおすすめします。

従来のディープサイクルバッテリーとの比較

ジル520のディープサイクルバッテリー

・安い

・使用できる容量は50%程度
・劣化によって2-4年に一度交換する必要がある。

従来からのキャンピングカーに搭載されている、最もポピュラーなシステムがディープサイクルバッテリー。
いわゆる、鉛電池です。

安いのが特徴ですが、近年エアコンの装備などで電力消費量が増えているキャンピングカーの電気を賄うには荷が重くなってきました。

また、劣化で定期的な交換が必要になることも、ネックの一つです。

ジル520でのスペック比較は以下の通りとなります。

見た目上はリチウムの割高感が目立ちますが、ディーオプサイクルは容量の50%を切ると電圧が低下します。
したがって、1,800Wh程度しか、正常なパフォーマンスは期待できないと思っていいです。

また、劣化も早いため、リチウムを選ぶ意味はあります。

 ディープサイクルリチウム
蓄電容量300A(=3,600Wh)4,000Wh
定格出力1,500W3,000Wh
オルタネーター充電入力25A80A(1,000W以上)
価格標準仕様ベース車+77万円

ナッツ車との比較

ナッツ・クレア ハイパーエボリューションネオ

・定評あるハイパーエボユーションシステムで、4時間の急速充電
・400A(=4,800Wh)の大容量

・強いていえば高価格

リチウム化が早かったメーカーの一つが、ナッツ。
独自の技術、ハイパーエボリューションシステムと組み合わせたシステムを構築しています。

魅力的なのが、4時間で満充電できるハイパーエボリューションNEOシステム。
ナッツはキャンピングカーの急速充電に熱心で、その技術には定評があります。
従来のバンテック車の走行充電器は、標準のままだと貧弱なのです。。。

容量は400Aとなりますが、12Vでの出力なので、Wh換算すると4,800Wh。
EcoFlowシステムを上回っていますね。

バンテックと比較すると、見た目のスペックでは負けています。
ただ、定評あるハイパーエボリューションシステムは魅力的なのでイーブンと思っています。

 ナッツバンテック
蓄電容量4,800Wh4,000Wh
定格出力1,500W3,000Wh
オルタネーター充電入力80A(1,000W以上)程度と推測80A(1,000W以上)
価格ベース車+88万円ベース車+77万円

後付け(Moving Base)との比較

バンテック ジル520 ムービングベース(MovingBase)リチウム

・純正より安価
・ディープサイクルの置き換えなので、納車して不足を感じてから対応可能

・メーカー保証の対象外

従来、バンテック車のリチウム化を行う場合の唯一の方法が、後付けで業者に依頼することでした。

2023年現在も、キャンピングカーのリチウム化を請け負ってくれる業者は多くありません。
購入した販売店が、運良くリチウムを取り扱っていればやってくれますが、それ以外で持ち込みとなると難しいのが現状。

そのような環境の中で、Moving Baseは、持ち込まれたキャンピングカーのリチウム化を請け負ってくれます
既存のディープサイクルバッテリーを撤去して、リチウム化してくれるのです。

メリットは安価なこと。
容量によりますが、20万円台からリチウム化ができますので、純正よりかなり安いです。

デメリットは保証。
メーカー保証の対象外になるので、新車に装着するのは躊躇してしまいます。

おすすめは、一旦ディープサイクルでキャンピングカーを使用してみて様子を見ること。

実際の使用条件によって必要な電力が違いますし、それによって必要なスペックが変わってきます。
例えば、
・エアコンを稼働するにしても昼間も含めて1日つけっぱなしなのか、夜だけなのか?
・走行は多いのか少ないのか?
・電源サイトの使用頻度はどのくらいか?
使用する用途によって、だいぶ異なってきます。

保証の面も考えると、
ディープサイクルバッテリーが元気な2年程度はそのまま使い、その後に変更
することがおすすめです。

同程度のスペックでバンテック純正と比較すると、以下の通りとなります。
工賃やケーブル代が別途発生しますが、かなり魅力的な条件であることがわかっていただけるでしょう。

VLS12-200 x 2 + MOVING CHAGER 12-80 + HYBRID INVERTER 12-2000

 Moving Baseバンテック
蓄電容量4,000Wh4,000Wh
定格出力/ピーク出力2,000W/6,000W3,000W/6,000W
オルタネーター入力電流80A(1,000W以上)80A(1,000W以上)
価格:バッテリー
   充電器
   インバーター
¥188,000 x 2
¥76,000
¥172,000
ベース車+77万円

4,000Whの大容量ですから、充電器は交換をお勧めします。
ただ、インバーターは1,500Wでもエアコンは稼働しますから、不要かも。
そうすると、工賃込みで60万円程度で装着することができます。

割り切って2,000Whの容量、充電器なしでもリチウム化の恩恵は受けられます。
ディープサイクルバッテリーは300A(=3,600Wh)ですが、実質的には半分しか使えず、劣化も早い。
長期間使うことも考えると、2,000Whのリチウムの性能が光ってきます。

お見積もりは当方経由できますので、お気軽にお問い合わせください。
管理者がユーザー目線で使用のアドバイス、見積もりを作成の上、取り付け日程を調整します。

実は、私のジル520はMoving Baseのリチウムを搭載しています。
Moving Baseによるジル520のリチウム化については、こちらでまとめていますので、ご参照ください。

当サイトとしての結論。正解は〇〇

高い買い物のキャンピングカーを快適に使うことを考えると、答えは2択です。

バンテックのリチウム搭載車を買うか、Moving Baseなどで後付け改造をするかです。

甲乙つけ難いですが、当サイトとしての結論を出しました。

新車からリチウムを味わいたいならバンテック純正

バンテック純正は77万円と安くない価格となっていますが、保証があるのが魅力的。

もちろん、業者でバッテリー交換をしてもアフターフォローはしてくれます。
ただ、バッテリー含めてバンテックに持ち込めば全てが解決する状態は魅力的。
特にキャンピングカーが初めての方は、最初からリチウム搭載車を選ぶのをおすすめします。

既存ユーザーや、2年後まで待てるなら後付け

後付けのメリットは価格が安いことと、容量を選べること。

容量にもよりますが、同じ容量でも30%以上は安くなります。

また、必要な容量を見極めてから選ぶことができるのもメリット。

私の場合は、電気が多くいる夏場だけポータブル電源を併用する前提で、200Aのリチウムを搭載しています。

20万円程度でリチウム化ができているので、こういう選択肢もありです。

おまけ:ポータブル電源で補助をする

EcoFlow ポータブル電源

ここまでリチウム化をお勧めしてきましたが、ポータブル電源で補助をする手もあります。

例えば、EcoFlowのDELTA Proであれば、3,600Whで440,000円。
リチウム化の工事をするより安いです。

キャンピングカーの外部充電として接続すれば優先して使うので、エアコンが必要な時期だけ使うという使い方ができます。

外部電源の工事は、キャンピングカーのお店に相談してみてください。

また、災害時用として、キャンンプングカーから下ろして自宅で使うこともできます。

高い買い物となるので、フレキシブルに使えるこの選択肢は、個人的にお勧めです。

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まとめ

バンテックのリチウム搭載キャンピングカーを解説してきました。

ポイントをおさらいします。

本記事のポイント

・バンテックのリチウム搭載モデルは77万円高だが、後付けで同じシステムを組むより安価

・後付けは容量を自由に選べ、価格が安い。バッテリー部分がバンテックの保証外となるのが難点。

価格は高価に見えますが、他社と比較するとそれほどでもないです。

バンテック製キャンピングカーの欠点であったリチウム化の遅れがカバーでされたのは大きく、死角がなくなりました。

あなたが、選択肢を比較して、一番あったキャンピングカーを手に入れられることを願います。

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この記事を書いた人

キャンピングカーZIL520(ジル520)に乗る4人家族のお父さん。
家族4人で分割日本一周中。
子どもが独立したらキャンピングカーで旅しながら働くために日々奮闘するブロガー。Twitterで更新の案内をしているのでぜひフォローを!
趣味はF1とドライブ。

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