シリーズ第9弾はカムロードベースのキャンピングカーで迷うエンジンの話。
私のおすすめはディーゼルですが、それぞれ長所と短所がありますので、紐解いていきます。
カムロードのエンジンは二種類ある
今回はカムロード限定の話。ボンゴやライトエース/タウンエースはガソリンしかありません。
カムロードにはガソリンとディーゼルの二種類があります。
違いを説明していきましょう。
エンジンスペックの差
スペックは以下の通り。
ディーゼルの方は排気量が3.0L、ガソリンは2.0Lですのでだいぶ違います。
最高出力は11PS差ですが、トルクは12.0kgf.M差があり1.5倍以上。
キャンピングカーの中でもジルやクレアのように重い車種になればなるほど、ガソリンは苦しくなるでしょう。
価格の差
ベース車のダイナの価格差ですが、トヨタのHPによれば、
ディーゼル:3,157,000円(税込/ダイナ1.45t/4AT/2WD)
ガソリン2,503,600円(税込/ダイナ1.5t/4AT/2WD)
何と、65万円の差があります!
一方、キャンピングカーになった時の差は、
バンテック・ジル520:55万円差
ナッツRV・クレアエボリューション5.0X:60.6万円差
東和モータース・ヴォーンノイン:61.6万円差
バンテックは他の車両も55万円差です。ベース車の差額では利益取らないんでしょうか?良心的というか不思議です。
燃料代の差
これは実燃費ではもっと差があると思うのですが、公正を期すためにカタログ値で比較します。
先ほど価格の項で出した車型では
ディーゼル:9.8km/L
ガソリン:8.1km/L。
(余談ですが、MT比でATの燃費がかなり悪く、新しいAT投入が望まれます)
そして軽油とレギュラーガソリンの価格差ですが、(3/21時点 / e燃費のデータ)
軽油:115.4円/L
レギュラー:137.5円/L
10,000km走る時の燃料代は、
ディーゼル:117,755円
ガソリン:169,753円
10,000km走るたびに52,000円の差が出ます。
これを先ほどの価格差で見ると、価格差の少ないジル520で110,000km時点で逆転します!
クレアでも120,000kmで逆転します。
これは、結構現実味のある距離といえます。
〜燃料代、クレジットカードで節約する手もありますね〜
リセールバリューの差
リセールバリューは公開されておらず、中古の販売価格を参考にするとしても、キャンピングカーは車両によって仕様がまちまちで難しいです。
ここは読者の方に見ていただいた方が早いのですが、同じ年式でもガソリン車とディーゼル車は値段が大きく違います。
キャンピングカーは車両が重くて荷物もたくさん積む車なので、中古市場でもディーゼルが人気=高価買取が期待できます。
ディーゼルのいいところ
・圧倒的なパワー
スペック見てわかる通り、動力性能は圧倒的にガソリンに勝ります。
2Lガソリンエンジンは、ハイエースの標準ボディと同じですので、3t近い車体には荷が重い。
高速道路の坂でも法定速度を維持して走っていけます。
・燃料代が安い
燃費が良くて燃料も安いので、ランニングコストが安い。これはたくさん走るオーナーにとっては嬉しいですね。
・結果的に安くつく可能性も
リセールバリューはディーゼル優位ですので、燃料代の差を回収する前に売っても、特をする可能性はあります。
ガソリンのいいところ
・静粛性が高い
早朝や夜間に自宅もしくは宿泊地から出入りする際に、ディーゼルはうるさいです。
最近の乗用車のディーゼルは気にならないレベルの音になりつつありますが、カムロードはトラックの音。
結構うるさいです。走行中も、ガソリンの方が静かで振動も少ないです。
あまりお勧めはしませんが、アイドリング状態で宿泊されるのであれば、ディーゼルはうるさすぎます。。。
・イニシャルコストが安い
燃料代だと負けますが、乗り出しで50万円以上違うのは大きいです。
あまり走らず、近隣のキャンプ場で楽しむ使い方であれば、ガソリンでも不満は少ないかもしれません。
・自動車税が安い
ガソリンは2L、ディーゼルは3Lですから、年額9,200円の差額があります。
基本的にはディーゼルをおすすめしたい
走行性能、燃料代、リセールまで考えたトータルコスト、全てを考えると、ディーゼルをおすすめしたいです。
特に重い車両になればガソリンでは荷が重く、不満に感じることも出てくるでしょう。
速くて安いは正義だと思うのです。
ガソリンでも問題ないと思う人
流石に、ジルやクレアなどのフラッグシップモデルは重量が3.5tギリギリに達するタイプはディーゼル一択です。
ただ、ミドルクラスのコルドやクレソンであれば重量はだいぶ軽いです。
そうであれば、動力性能の差もまだ許容できる範囲になることが予想されます。
また、閑静な住宅街で早朝深夜出発が頻繁とか、静かでないといけないのであればガソリンしかないでしょう。
ディーゼルのうるささが受け付けなくて、ゆっくり走る人も、ガソリンで行けると思います。
まとめ
カムロードのエンジン選び。
ディーゼルをおすすめしますが、使い方次第でガソリンでもいい場合も。
乗り出し価格だけでなく、トータルで比較して選ぶことを強くおすすめします。
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