軽キャブコンってどんな車?
軽トラックをベースとして、荷台部分に居住スペースを架装したキャンピングカー。
形は、みなさんがイメージするキャンピングカーのすごく小さいバージョンです。
軽キャブコンで4人乗りの車両になると、キャンピングカー(=8ナンバー)登録となるので、例外なくポップアップがついています。
キッチンの要件が「立てること」であるのですが、2mの全高の車両で立つことは不可能ですので、ポップアップがつくわけです。
ポップアップの機構は50万円以上するので、素の軽バンコンと比較して高額になります。
また、軽トラックベースでも軽規格を超えた軽キャブコンもあります。
これは高さ制限が緩和されるので、普通車のキャブコン同様にバンクベッド(運転席上のベッド)を有し、車体のコストも控えられます。
ただ、軽の枠を超えるため税金は普通車同様(排気量が小さいのでライトキャブコンよりは安い)で、大きな架装に対しシャシは軽ですので非力です。
ボディは大きくなると言ってもライトキャブコン以下になるので、運転はしやすいでしょう。
軽キャブコンのいいところ
・車体が小さい
これは大きいです。車体は軽自動車サイズなので、日本全国どんな道でも行けます。
酷道や林道に入り込んでもバックで戻れますし、すれ違いにも気を使いません。
普段使いも可能ですので、セカンドカーを持つ必要はありません。
・車体の割に広くて快適
一番手軽なのは軽バンそのものの形をした軽バンコンですが、わざわざキャブコンにするメリットは広さと快適性。
寸法ギリギリまでの車体ですから、軽の中での広さは最大。
FRPボディですから、断熱性もいいです。軽バンベースは端っこにいると寒いです。
・維持費が安い
自動車税は軽貨物より高いとはいえ10,800円ですし、高速道路は2割引(普通車比)、燃費もハイブリッドカーには負けますがキャンピングカーの中ではいい方です。
・充実の快適装備
スペースの広さはともかく、オプションも含めれば上のクラスと同等の装備を備えることができます。
シンクはありますが、冷蔵庫や、停泊時に使えるFFヒーターがあり、サブバッテリーもそれなりの容量のものを揃えれば家電も使えます。
軽キャブコンの悪いところ
・非力
令和3年現在、軽トラックでターボがついているモデルはありません。バンならあるのですが。
最近の軽は走るようになったとはいえ、キャンピングカー架装をやった上で荷物満載。そうなると、走りはご想像の通りです。
割り切ってのんびり走るという考え方もありますが、せっかちさんには向きませんね。
・意外と高い
軽のイメージだとびっくりのお値段です。オプションつけたら400万円以上と、ライトキャブコンが視野に入ります。
・狭い
広いの反対ですが、4人就寝可能でも、大人4人は流石に無理です。ポップアップに大人一人、車内に子どもと二人で限界でしょう。
普通車登録の車両だと、もう少しいけるかなぁ。
2人くらいが快適に使える限界だと思います。
・家庭用エアコンがない
日本の夏は暑いですから、夏は家庭用エアコンが必須です。アイドリングでの車中泊はうるさいですし、環境にも悪いですし。
大きなキャンピングカーだと着く家庭用エアコンは、このクラスではつきません。
軽キャブコンの代表的なモデルと値段
・バロッコ
フィールドライフが制作する人気モデル。高級感があり、内外装はおしゃれなカラーが揃う。¥3,547,500(税込)〜
バンショップミカミが制作。トミカにもなったこちらも人気モデル。エントランスドアの丸い窓が特徴。バロッコよりカジュアル。¥3,050,300(税込)〜
MYSミスティックが制作。軽規格を超えた軽キャブコンで、内外装がお洒落。乗車定員5名で、バンクベッドを有す(就寝4名)。¥3,520,000(税込)〜
軽キャブコンの維持費
・自動車税:10,800円/年
・重量税:6,600円/年
・自賠責:15,190円/2年
あとは保険と整備代ですが、軽自動車なので比較的安いですね。
軽キャブコンをおすすめしたい人①夫婦orカップル
夫婦やカップルにも大きなキャンピングカーはお勧めなのですが、軽キャンピングカーは機動力が違います。
軽キャンピングカーはどこでもいけるので、小さな漁村や酷道の先にある絶景を求めて走るのはとても楽しいでしょう。
小さなスペースしかないお店にも行けますので、美味しいもの巡りも楽しいですね。待ち時間はキャンピングカーでゆっくりできます。
ですので、二人での大人旅にはもってこいですね。
軽キャブコンをおすすめしたい人②小さな子どもがいるご家庭
ちょっと狭い感じにはなりますが、子ども一人で小さければ、軽キャブコンでも大丈夫かもしれません。
小さな子ども連れにおすすめする理由は、食事とおむつ替え。
旅行に出かけても、食事どころに結構困る子連れ旅。子どもが食べれるかどうかとか、静かに食べれるかとか。
車内でゆったり食べれる軽キャブコンなら、その心配はありません。
おむつ時期は、おむつ替えする場所にも困りますが、軽キャブコンがあれば車内で楽々。
女性でも運転しやすいサイズですし、すごく使えるツールになると思います。
軽キャブコンをおすすめしない人
・4人家族
子どもが小さければベビーカーとか道具が多いですし、そこそこ大きくなってきたら子どもが嵩張るようになる。
4人旅はなかなか厳しいですね。(私は軽バンコンで経験済み)
・高速で長距離を走る人
下道でトコトコ走るのであれば問題ないと思いますが、高速で遠くへ行くのは流石にしんどいと思います。
短い休みで遠くまで、的な使い方では不満が溜まるでしょうね。
・豪華装備を求める人
軽キャブコンも色々な装備をつけられますが、エアコンとトイレはほぼ不可能です。
家のようにくつろぐにはこの二つは欠かせないと思いますので、妥協が必要です。
まとめ
欠点はいろいろありますが、私自身は軽キャブコンが好きです。
スペース制約のデメリット以上に、機動力のメリットが大きい。
いつでもどこへでも行けるというのは、これも大きな魅力なのです。
出先で思い立ったら、足を伸ばして車中泊。そんなことも軽キャブコンでは自由自在。
子どもが独立して妻と二人の生活になったら、軽キャブコンは候補に入ってくるでしょうね。
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