奈良のとんかつ店、まるかつ。
NHKの「逆転人生」という番組で取り上げられて、知っている人もいるのではないでしょうか?
チェーン店のような低価格でスタートして、素材にこだわり値上げしたところ、客離れが発生して倒産寸前に。
素直すぎる折込チラシで挽回を果たし、経営改善。
今度は、2018年の北陸豪雪で対象住民を半額にするキャンペーンを行い、大きな話題となりました。
また、子どもだけに限らない無料食堂も話題に。
YouTubeでの取り上げ方に不備があり、一部では悪用されたりして、それも話題になりました。
店長(イケメン)もユニークな方で、店内にポエムがたくさん貼ってあるのも面白いところ。
ストーリーがたくさんある面白いお店なのですが、それを差し置いて言いたいのがとんかつの美味しさ。
ロースかつの美味しさはもちろん、えびフライや豚汁まで美味しいのです。
そんな魅力たっぷりのまるかつを、ご紹介していきます。
まるかつとは
2013年創業の奈良市にあるとんかつのお店です。
本当は焼肉店をやりたかった店主、金子店長が「初期投資が安い」という動機で始めた、どこのでもありそうなスタートでした。
当初はチェーン店並みの価格設定をして、「美味しいけど儲からない」、そんな店に。
困った金子店長は、一通のチラシを打ちます。
「本当は焼肉屋がやりたかったバカなとんかつ店から、奈良のご近所のみなさまへ」
折込チラシで大逆転の道を開く
「本当は焼肉屋がやりたかったバカなとんかつ店から、奈良のご近所のみなさまへ」
黒一色で、今までの経緯、味に対するこだわりと自信、料理とお店への想い、それだけを語ったチラシです。
程よい低姿勢で、偽らざる本音を書いたチラシが功を奏し、お店の経営は改善しました。
無料食堂で社会貢献
大雪で大きな被害を受けた北陸地方の被災地域向けの半額キャンペーンなどが話題となったまるかつ。
2018年5月に、無料食堂を開始しました。
「目の前で困っている人を放っておけない。食だけでもサポートしたい」
「世の中、お互いさま。元気を出すきっかけにしてほしい」
との金子店長の思いでスタート。
現在では3店舗で実施しており、2020年2月時点で370人だった利用者はさらに増えていることは間違い無いです。
ユーモアたっぷりの店内
店内にはびっしりと色紙が貼ってあります。
有名人が書いたものかとよく見ると、店長のギャグ格言。
内容の出来については触れませんが、こういうユーモアで成り立っているお店なのです。
まるかつメニュー(奈良本店)
とんかつ
ロースカツ定食(120g): 1,380円
厚切りロースカツ定食: 1,880円
ヒレかつ定食(120g): 1,530円
みそかつ定食(80g): 1,580円
かつ煮定食(80g): 1,380円
ロースカツ定食を中心に、厚切りロースカツやヒレかつ、みそかつやかつ煮という味変の定食もあります。
好みによって選べるのが嬉しいですね。
えびフライ
大えびフライ(1本): 490円
えびフライ&ロースかつ(80g)定食: 1,470円
えびフライ&ヒレかつ(60g)定食: 1,520円
えびフライ定食(2本): 1,480円
えびフライ盛り(5本): 2,280円
食べ応え満点の大えびフライ。
まるかつに行ったらぜひ食べてほしいです。
ロースかつとの組み合わせだと、二大名物が食べれるので、満足度高いですね!
ミックス
ミックス定食(ロースかつ80g、ヒレかつ60g、大えびフライ): 1,880円
厚切りミックス定食(厚切りロースかつ、ヒレかつ60g、大えびフライ): 2,380円
ロース&ヒレかつ定食: 1,500円
ロースかつとヒレかつ両方を楽しみたい欲張りさんにはミックスがおすすめ。
大えびフライが入る定食はかなり満足度が高いですね。
ミックス定食の場合、単品でえびフライを追加するより110円安いです。
コロッケ
とんコロ定食(ロースかつ80g、コロッケ): 1,330円
ヒレコロ定食(ヒレかつ60g、コロッケ): 1,330円
えびコロ定食(大えびフライ、コロッケ): 1,230円
まるかつコロッケ: 240円
さつまいものコロッケ: 240円
正直、コロッケにしてはかなり高い価格設定です。
「まるかつが作るなら、コロッケをどこまで美味しくできるか」
をテーマとして開発し、自信を持って店名を冠した自信作。
かなり美味しいらしいです。
その他定食
からあげ定食(からあげ6つ): 930円
とん汁定食(とん汁大、ロースかつ80g): 1,280円
チキンかつ南蛮定食: 880円
チキンかつ煮定食: 1,380円
からあげは魚粉を使って香り豊かに仕上げた味。
結構美味しいのですが、とんかつとえびフライと〜と選ぶと食べきれず、なかなか注文の機会がないです。
チキンかつもあります。
値段も安く、選びやすいのが魅力的。
近くにまるかつがあれば、普段使いでこのようなメニューも選んでみたいものです。
丼・カレー
かつ丼: 730円
ヒレかつ丼: 780円
チキンかつ丼: 680円
かつカレー: 880円
ヒレかつカレー: 930円
※丼はしじみ汁がサービスでついてきます。
このシリーズはお手頃なのが魅力。
お手頃であっても、味に手を抜かないのがまるかつ流です。
かつ丼はチェーン店の1.5倍の値段になりますが、満足度は2倍あるんじゃないでしょうか?
カレーのシリーズは、想像以上にリーズナブルで、チェーン店と同じ価格帯ですね。
キッズ・お子様メニュー
おこさまプレート: 390円
キッズ定食: 690円
おこさまプレートは小学生未満限定。
キッズ定食は中学生まで限定だそう。
これはコスパ高いです。
子ども食堂をやっているまるかつならではの心意気というか、みんなでワイワイ食べてほしいという気持ちが伝わりますね。
キッズ定食はかなり満足度が高くて、大人でも注文したいくらいです。
持ち帰りでお弁当にもできます
まるかつの商品は、ほとんどお弁当(持ち帰り)にできます。
コロナの頃は、店内飲食なしで、お弁当のみになったことも。
お皿から容器になるので味気なさは否めません。
ただ、近くに住んでいればお惣菜のような形で買って家で食べるのも良いですね。
おすすめメニュー5選
東京在住ながら、関西を通る度にまるかつに寄る筆者が選ぶまるかつ5選をご紹介。
正直、5つ選ぶのは難しかったです。だって全部美味しいんですもん。
今回はおすすめ順でご紹介していきます。
ロースカツ定食 1,380円
まるかつの看板メニューがロースカツ定食。
とんかつ屋さんですからロースカツがメインなのは当たり前のように思うかもしれません。
でも、サブのメニューが強すぎて迷うんです。
ロースカツ定食以外を選ぶとロースカツは80gになりますが、ロースカツ定食を選ぶと120gとたっぷり食べれます。
胃もたれしにくい良い油を使い、160度の低温でじっくり揚げたとんかつ。
サクサクの衣と、ジューシーな豚肉が織りなすハーモニー。
「やっぱりまるかつに来て良かったなぁ」
訪れる度に、そう思います。
そして、早くも帰り道にまた足を運びたくなるのです。
かつ煮定食 1,380円
隠れた名物がかつ煮。
出汁が効いていて、ホロホロとしたたまごと、上がサクっと下が出汁を吸ったとんかつがたまりません。
かつ丼だと730円なのでより手頃ですが、贅沢気分を味わいたいならかつ煮定食。
十五穀米への変更ができることや、キャベツ食べ放題、胡麻豆腐もつきます。
自分のペースでゆっくり食べれるのも魅力ですね。
エビフライ 490円(一本)
490円のエビフライって高いと思います?
これを安いと思わせるまでのライティング力は私にはありません。
ただ、お店に行って注文したら、あまりの大きさに驚くと思います。
小さいことでガッカリさせたくないという店長の思いでどんどん大きくなったエビフライ。
大きくしすぎて原価が上がりすぎ、値上げすることになった不器用なエピソードもまるかつらしいです。
味はどうかって?
ボリュームたっぷりのエビフライにタルタルソースをつけて口に運んだ瞬間。
あなたは幸せていっぱいになりますよ。
豚汁 200円(しじみ汁から変更で100円)
まるかつの隠れた名物がとん汁。
隠れた名物、いっぱいあるんですけどね。
定食のしじみ汁をとん汁に変更すると+100円。
しじみ汁も食べたい場合もご安心ください。おかわりでしじみ汁をもらえます。
出てきてびっくり、具がどっさり入ってるんです。
野菜がたっぷりで、200円以上の価値があります。
小でかなり満足感が高いです。大はかなり大きいので、覚悟して頼んでくださいね!
キッズ定食 690円
まるかつでは、2種類のお子様ランチがあります。
一つは、小学生未満対象のおこさまプレート。
もう一つは、キッズ定食。
おこさまプレートは串ロースかつ、からあげ、ウインナー、ポテトなどが入り、驚きの390円。
小さい子どもなら、これでも満足すると思います。
驚きはキッズ定食。
ヒレかつが付いてソーセージ2本、唐揚げも付きます。
ごま豆腐が付かないだけで、大人向けの定食と遜色ありません。
それで690円。
子どもは大人と同じものを食べたがりがちですが、大人向けの普通の定食はかなりのボリューム。
ちょうどいい量で、大満足の定食なんです。
店舗一覧
まるかつは、2023年1月現在で3店舗。
2023年5月に大阪ステーションシティ店がオープンすると、全4店舗となります。
本店以外、各店舗で限定メニューがあるのが特徴で、お店をハシゴする楽しみもあります。
もっとも、定食食べると満腹になるので、胃袋自慢じゃないと難しいと思いますが。
ここからは各店舗の特色をご紹介します。
奈良本店
まるかつの伝説が始まった場所。それが奈良本店です。
特別メニューはありませんが、独立した落ち着いた店内でゆっくり食事がとれます。
街中立地ですが、駐車場は他店舗と共用で広いので、大きな車でも利用可能なところが嬉しいところ。
まるかつ 奈良本店
住所:奈良市神殿町667-1
電話:0743-81-4568
営業時間/定休日:11:00~22:00
定休日:1/1(2023年)
駐車場:あり
店舗URL:https://marukatsu912.com/shoplist/honten/
生駒店
生駒店は、まるかつ2号店として奈良本店から16kmほど離れた生駒市に2021年オープンしました。
限定メニューはうどん。
うどんのみの利用も歓迎とのことで、出汁にこだわったうどんが食べられるそう。
ショッピングモール内にお店があることもあり、他店より普段使いを意識した店舗といえます。
うどんは、乳幼児でも食べやすいので、子連れには特に嬉しいですね。
まるかつ 生駒店
住所:生駒市小明町235 ヒルステップ生駒内
電話:0743-86-4758
営業時間/定休日:11:00~21:30
定休日:1/1(2023年)
駐車場:あり
店舗URL:https://marukatsu912.com/shoplist/ikoma/
天理店(奈良名産レストラン&CAFE まるかつ)
まるかつ3号店は、なら歴史芸術文化村にあるカフェとレストラン兼用のお店。
幅広い客層を狙ったとんかつ膳と、カフェメニューが特徴です。
カフェのみの利用も可能です。
本店にはデザートがないので、魅力的ですね。
もっとも、とんかつを食べたら、お腹にデザートが入る隙なんて残らないんですけどね。
また、とんかつ膳は奈良の野菜を使ったせいろ蒸しや煮びたし、ローストポークがつく限定メニュー。
本店にない魅力があります。
まるかつ 天理店(奈良名産レストラン&CAFE まるかつ)
住所:天理市杣之内町437-3 なら歴史芸術文化村内
電話:0743-86-4479
営業時間:9:00~20:30ごろ(11:00まで朝メニュー)
定休日:12/30-1/4(2022-23年)
駐車場:あり
店舗URL:https://marukatsu912.com/shoplist/tenri/
大阪ステーションシティ店
まるかつの4号店は2023年5月に大阪ステーションシティにオープンします。
奈良県外への進出は初めてであるだけでなく、初めての駅前一等地の立地。
ますます人気が出ること間違いありませんね。
まるかつ 大阪ステーションシティ店
住所:大阪府大阪市北区梅田3丁目1-3 サウスゲートビルディング16F
営業時間/定休日:未定
駐車場:ビル駐車場あり
アクセス:大阪駅すぐ
よくある質問/Q&A
Q. 金子店長はお店に出てこないの?
A. 普通に厨房にいます。12/30は奈良本店の厨房にいるところを目撃しました。背が高いのですぐにわかります。
Q. 混雑するの?
A. 休日にしか行ったことないですが、開店時間から行列ができます。開店前に並ぶのがベストです。
Q. クレジットカードや電子マネーは使える?
A. 使えません。現金のみです。
まとめ
奈良のとんかつ店、まるかつを紹介しました。
いろいろなエピソードあり、店内もユニークなのですが、なんといっても料理が美味しい。
ただの話題の店であれば人気は一過性のもので、すぐに廃れます。
地元の人から離れていきます。
まるかつは、メディアに取り上げられることが少なくなっても、駐車場は奈良ナンバーの車でいっぱい。
(もちろん、私みたいに東京など遠方から遠征する人も多くいます)
地元の人が行く店はいい店です。
食べて美味しい、エピソードや考え方を聞いて二度美味しい。
関西圏にお住まいの方は、ぜひ訪れてほしい素敵なお店です。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] あわせて読みたい ボリューム満点!匠とんかつ まるかつ おすすめメニュー5選(奈良本店/生駒店/天理店/大阪ステーションシ… 奈良のとんかつ店、まるかつ。 NHKの「逆転人生」 […]